2013年7月13日

ノイズの排除

清泉女子大学文学部地球市民学科での担当科目「フィールドワーク(NZ)」を、様々な側面から手伝ってくれている四角大輔さんからお誘いを受け、東京工業大学で行われた大輔さんのトークライブに行って来た。

書き切れないくらいの刺激を受けたが、自分で忘れないようにするために、1つだけ書き残しておきたい。

それは、「ノイズの排除」というキーワード。今の自分にとって大きな関心事であり、日々トライを続けているのが「ノイズの排除」。同じことを大輔さんも熱く語っていて、これまた心に響いた。

何をもってして「きちんとした」なのか、定義したり言語化するのは難しいが、とにかく「きちんとした」思考を自分と向き合いながら行うためには、どうしても「ノイズの排除」が必要だ。

インターネット時代というか、ソーシャルメディア時代に入って、一段とノイズが入りやすくなっている中、ノイズの割合を極限まで下げ、自分に必要な刺激の割合を極限まで高める「術」を身につけることは、「きちんとした」思考を行うための必要条件ではないだろうかと考えている。

今の世の中、新しい情報や刺激を仕入れるのはたやすいが、全体の流通情報量・刺激量が激増しているため、結果として本当に自分にとって価値のある情報や刺激に触れる確率が減っている。

そして、人間が処理できる情報や刺激の量は、流通量の激増のような形で、増加するわけではない。そんな中で、限られた人生、自分にとって心地よい・有益な刺激に触れる時間と割合と純度を上げるための手っ取り早い方法は、意識的に「情報ダイエット」することだ。

なんだかちょっとスピリチュアルな響きになってしまうかもしれないが、ノイズに触れていると、ノイズの持っているバイブレーションに自分も同調しやすくなる。そんなことがない人がいるのかもしれないが、私の場合、どうしても自分がネガティブな感情をいだくものに触れていると、引っ張られてしまう。

それだけ、弱い人間なのかもしれないが、どう変えていいかもわからないし、変える方法をあれこれ試す時間があったら自分の研究に没頭したいというタイプなので、結論として、「ノイズに触れる機会を減らそう」と心がけるようにいたっている。

テレビを全く見なかったり、新聞を定期的に読まなかったり(もちろん、自分の研究上の関心に関わるものは、過去のものまで徹底的に遡って読み込むけど)、ラジオも聞かなかったり、電車の週刊誌の中吊り広告を意識的に見ないようにしたり、街中に溢れる広告もなるべく凝視しないようにしたり、ということになっている。

もちろん、結果として、自分を高めるにあたって有益であろう情報や刺激を逃しているのだろうけど、今のところ自分にとっての「情報ダイエット」は、デメリットよりもメリットの方がはるかに大きいと感じている。

まあ、「人生の中にこういう時期があって何が悪い!」という程度のことに過ぎない。だが、今の自分のステージには必要な訓練なのだろう。

もう一つ、情報や刺激との接し方で、最近意識的に心がけているのが、オンラインよりもオフラインを重視するという態度である。確か、タレブが書いていたのだと思うけど、「人は書き記し残さないことでも、話ならする」。そして、往々にして、その種の情報や刺激が新しいアイデアや行動につながるものである。

その意味でも、オフラインで大輔さんの大学生向け講義に接することができたのは、よかった。プラスのエネルギーをたくさん浴びて、松本行きの電車に乗り込んだ。

「ノイズの排除」。このテクニックを身につけることが、イノベーティブでクリエイティブな思考には欠かせない。どの分野の専門家でも同じ感想を持つと思うが、(少なくとも自分の分野に関して)「本当に面白いワクワクするような情報や刺激は、残念ながらネット上には(ほとんど)転がっていない」のだ。


***ちなみに、大輔さんのトークライブ中に、1回鳥肌が立って、2回ボロボロと泣いた。自分の中で感情コントロールのリミッターを解除するって、ホントに気持ちがいい!***