2011年8月14日

「常識」の相対化


ニュージーランドにいる。初めての国だ。南半球に来るのは人生で2度目。実は、初めての海外は南半球だった。14歳の夏だった。初めて見た、オーストラリアの広大な空とあまりにも青い色に感動したものだ。

あれから20年以上。いろいろな国を旅したが、考えてみるとどの国も北半球に位置していた。飛行機で移動することで不思議な感覚を味わうのは大抵「時差」だった。日本を夕方に飛び立ち、アメリカに朝到着する。でも、日付は、飛び立った夕方のまま。初めて味わったときは、不思議な感覚だった(その後、時差ぼけにしばらく悩まされた)。

冬の寒い中、日本を飛び立って、東南アジアに行くとそこは夏。半袖と短パンで街を歩き、建物の中は効き過ぎなくらい冷房がついている。これもこれで不思議な感覚だった。

オセアニアに来ると、「時差」はほとんどない。ニュージーランドでも、日本との時差は3時間だ。時差は、一日単位での「ずれ」だが、南半球では半年単位でずれることになる。季節が逆になるためだ。日本のニュースをネットで見ると、「熱中症」という文字が目に入ってくるが、こちらは冬。日向は暖かいが、夜などはかなり冷え込む。早朝、レンタカーのフロントガラスに霜が降りていた。

旅の醍醐味は、日常生活で染みついた「常識」がもろくも崩れ去ることではないだろうか。少なくとも、自分自身はそんな感覚が好きで、旅を続けているようなところがある。8月は「暑い」という常識は、ここでは通用しない。「常識」を捨て去り、相対化して自分自身を見つめてみると、本当に大切なものなどが浮き上がってくる。

もうしばらく、ニュージーランドに滞在する予定である。8月の南半球を満喫しよう。